供花の札名の書き方

供花に添えられている札名は、葬儀の参列者に贈った人と故人との関係を示す役割があります。親族だけでなく、葬儀の参列者にも贈り主が誰かが分かり、生前どんな職場に勤務していてどんな方と交流があったか、故人の交流関係が分かるのです。たいていは葬儀社に頼むと、年齢や役職の順序に従って適切に書いてくれるので、一般の人はそれほど知らなくてもいいのですが、知っておくと役に立つことがあります。大切な葬儀で参列者や贈られた方に恥をかかせないためにも、最低限の書き方のマナーを知っておきましょう。

(1)親族

喪主は単独で贈ります。子供の一人が喪主の場合も喪主だけは別にするのが普通です。故人の子供の場合は、「子供一同」とするより「長男、次男、三男」の名前を右から順番に並べて書きます。孫の場合は「孫一同」とすることが多いようです。兄弟・姉妹の場合はそのまま個人単位で贈ることもありますが、もし連名で贈る場合は「兄弟一同」とするか、個人の名前を並べて書きます。当然年齢の高い順に並べることになります。故人と関係の薄い親戚は、全員の分をまとめて「親戚一同」とすることが多いです。

(2)友人

肩書を持っている方の場合は、肩書付きで個人名を書くことが多いです。大会社の重役の場合はこれに相当します。プライベートで付き合いのあった方であれば、連名で書く必要がなければ「友人一同」とすることが多いです。

(3)職場関係

会社の代表者が贈る場合は、たぶんその会社の総務の人が発注することになりますが、「会社名、役職、氏名」を書きます。会社名は「株式会社」を省略せず、正式な会社名を記載するのが礼儀です。職場の同僚の場合は、部署名をつけて「株式会社○○部一同」のように書きますが、連名で贈る場合は、肩書の上の人の名前を右から順に書きます。

身内で贈る、贈らないをその場でもめるのは見苦しいですから、通夜の前に身内で話し合っておきましょう。もし書き方に迷った場合には、独断で決めずに葬儀社に相談するとよいでしょう。キリスト教の葬儀の場合は、生花に名札をつけません。もし名札がついていても、外して芳名板に並べて置きます。また、生花は教会ではなく、故人の自宅あてに送るのが一般的です。

花環には贈り主の名前を記載しますが、名前に間違いがないかお通夜や告別式が執り行われる前に確認しておきましょう。

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